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生物統計学は、人間が身のまわりを観察したときわかるデータの変動に基づいて,適切な結論にいたる推論をするための道具として整備されてきました。「統計学」と聞くと、多くの学生はいやな数式やらめんどうな計算を条件反射的に思い出すかもしれません。しかし、生物統計学を使おうとする多くのユーザーにとっては統計学や数学の理論そのものではなく、むしろ現実世界の現象の方に関心があるでしょう。本講義では,生物統計学が研究現場での日常的問題から発するさまざまな推論をするための道具を提供することを知ってもらうことと、各統計ユーザーにとって、どのような統計手法が自分にとって道具となり得るのか(なり得ないのか)を理解し、自ら選んだ統計手法をどこまで責任をもって使いこなせるのかという意識をもつことを目標とします。
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1.統計学概論(統計学的思考) 2.分散概念の段階的導出 3.確率変数と確率分布 4.正規分布とその近縁分布 5.変量間の共変動と共分散・相関係数 6.統計言語〈R〉と〈R Commander〉紹介 7.確率分布のグラフとデータの散布図 8.実験計画法:完全無作為化法と乱塊法による分散分析と多重比較 9.線形モデルと正規性・等分散性ならびに一般化線形モデルへの拡張 10.最尤法とモデル選択論:尤度比検定とAIC情報量統計学 11.計算統計学(1):ブーツストラップとジャックナイフ 12.計算統計学(2):ベイズ統計学とベイジアンMCMC 13.多変量解析:高次元空間におけるパターンを視る 14.形態測定学:生物形態の幾何学的情報の統計学 15.系統推定論:分子系統樹の推定に関わる統計学的問題
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生物統計学の基本となる統計学的な「ものの考え方」を数式抜きで説明した上で、フリーの統計解析ソフトウェアとして定評のある〈R〉とそのメニュー形式のインターフェイス〈R Commander〉を用いた計算演習を行ないます。受講に当たっては数学や統計学の事前知識はとくに要求しません。コンピュータを実際に操作しながら,統計的なデータ分析を身につけることを目指します.
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【成績評価の基準表】
秀(S) | 優(A) | 良(B) | 可(C) | 不可(F) |
履修目標を越えたレベルを達成している | 履修目標を達成している | 履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している | 到達目標を達成している | 到達目標を達成できていない |
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履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
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スライドによる講義とコンピュータを用いたデモ,ならびに計算実習.適宜、ハンドアウトを配布.
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9784320111547
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統計学:Rを用いた入門書
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Michael J.Crawley 著,野間口謙太郎, 菊池泰樹 訳,
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共立出版
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2016
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9784274067570
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Rによる統計解析
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青木繁伸 著,
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オーム社
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2009
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統計学(statistics), R(R), Rコマンダー(R Commander), Rスタジオ(RStudio)
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