タイトル
時間割コード: PB22006 日本語シラバス
生態会計特論[Ecological Accounting Research]
 
担当教員
大森 明[OMORI AKIRA]
開講学部等 国際社会科学府 対象年次 1〜2 単位数 2 使用言語 日本語
開講時期 秋学期 開講曜限   クラス 生態会計特論
特記事項  
ナンバリングコード
授業の目的  
サステナビリティ社会の中では、企業も政府も経済面だけでなく、環境や社会への影響を考慮した経営が求められています。生態会計は企業や政府のサステナビリティ経営のための会計です。講義では、その基本的な構造とケーススタディを通した応用を学びます。
 
授業計画
(項目説明)授業全体のスケジュールを示しています。学修計画を立てる際の参考にしてください。
 
第1回 ガイダンスおよび生態会計のフレームワーク:本講義の目的や進め方を説明し、会計学において生態会計が取り扱う領域を説明する。特に本講義でのキーワードであるサステナビリティについて、受講生との議論を通じて概略を明らかにしたい。
第2回 サステナビリティ経営の進展:企業におけるサステナビリティ経営が歴史的にどのように展開してきたか、また、サステナビリティを巡る政策が、日・米・欧においてどのように展開されてきたかということを踏まえ、企業におけるサステナビリティ経営について学生と議論する。
第3回 環境経営の進展と会計:サステナビリティの一領域である環境に焦点を当て、環境保全を志向する企業経営(環境経営)の展開状況を学び、企業におけるケースを素材として議論する。
第4回 ミクロ生態会計の萌芽と展開:1970年代を中心に展開した企業社会会計における4つの類型を学び、それぞれの類型が現在の環境会計、さらにはサステナビリティ会計へと展開していることを学ぶ。企業による環境会計およびサステナビリティ会計情報を使って、議論する。
第5回 サステナビリティ情報の開示:経済、環境および社会の3領域に及ぶサステナビリティ情報がどのように開示されているかという現状を学び、問題点などについて議論する。
第6回 環境報告会計Ⅰ:多くの日本企業が参考にしている環境省による「環境会計ガイドライン」の内容を学ぶ。実際の開示例を取り上げ、その利点と課題を議論する。
第7回 環境報告会計Ⅱ:環境会計からサステナビリティ会計への展開を踏まえ、経済と社会の領域も包摂したNSCによるサステナビリティ会計のガイドラインを学ぶとともに、開示例を取り上げ、学生とともにその利点と課題を議論する。
第8回 環境財務会計Ⅰ:財務会計領域における環境問題の取り扱いについて学ぶ。この回では、環境財務会計の基礎概念を取り上げるとともに、会計基準となった資産除去債務の会計の処理・開示方法を学ぶ。そして、会計処理や開示のあり方について議論する。
第9回 環境財務会計Ⅱ:引き続き環境財務会計を取り上げるが、今回は、土壌汚染と排出量取引を対象とした会計問題を考える。
第10回 財務会計とサステナビリティ情報開示:制度開示としての財務報告が企業価値の大半を説明できなくなってきたことと、そこから統合報告という国際的動向が芽生えてきていることを取り上げる。国際統合報告協議会(IIRC)による「統合報告のフレームワーク」を検討し、実際の企業の統合報告書を使って、統合報告の課題を議論する。
第11回 環境管理会計Ⅰ:管理会計の領域における環境会計の展開を学ぶ。現在、環境管理会計の領域においては、さまざまなツールが開発・提案されており、それらの各会計ツールの概略を説明するとともに、これらのツールの利点や課題について議論する。
第12回 環境管理会計Ⅱ:環境管理会計ツールの中でもっとも展開しているマテリアルフローコスト会計(MFCA)を取り上げる。MFCAはISO14051として国際標準化もなされていることから、MFCAの構造を学ぶとともに、企業における導入例やMFCAの改善策の提案などを取り上げ、学生とともに議論する。
第13回 政府・自治体の環境会計:政府や自治体といったパブリックセクターによる環境報告や環境会計について学ぶ。政府・自治体会計が企業会計と異なるように、環境会計においても異なる。組織としての性格の違いと実際の事例を踏まえつつ、政府・自治体環境会計について学生と議論する。
第14回 自然資源と会計:生態会計がカバーする領域として、水資源、エネルギー資源および森林資源などの自然資源がある。この中でもっとも展開している水資源の会計を取り上げ、水会計におけるミクロとマクロの展開を学ぶ。
第15回 マクロ環境会計:国連などから国際統計基準として公表された環境経済統合会計(SEEA)を取り上げ、その内容と展開状況を学ぶ。ミクロの環境会計との違いを念頭に置きながら、マクロの環境会計の課題について議論する。
第16回 レポート試験
 
授業時間外の学修内容
(項目説明)授業全体を通して授業前に予習すべき内容、授業後に復習すべき内容を示しています。単位は、授業時間前後の予習復習を含めて認定されます。
 
事前に教科書の各単元(章)に関する実務の動向を調査し、授業当日に説明できるようにしておく。復習としては教科書にある章末問題を解いてもらうが、その際には、実際のケースを必ず紹介することが求められる。
 
履修目標
(項目説明)授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標です。より高度な内容は自主的な学修で身につけることを必要としています。
 
以下に記述した到達目標をクリアしたうえで、組織や地域などの会計実体のサステナビリティ情報を分析し、その分析結果とそれに基づく考察を他者に説明することができる。
 
到達目標
(項目説明)授業を履修する人が最低限身につける内容を示す目標です。履修目標を達成するには、さらなる学修を必要としている段階です。
 
本講義の合格ラインは以下に示す到達目標を達成することである。
1.生態会計の全体像を理解し、他の会計との違いを踏まえながら他者に説明できる。
2.企業や政府・自治体等の組織が開示するサステナビリティ情報を理解し、他者に説明することができる。
3.組織の運営においてサステナビリティの観点の重要性を理解し、他者に説明できる。
さらに、本講義のねらいは、上記に加えて以下の履修目標を達成することにある。
4.水資源、エネルギー資源および森林資源などの自然資本を対象とした会計の意義と内容を理解し、他者に説明できる。
 
成績評価の方法
(項目説明)成績評価の方法と評価の配分を示しています。
 
プレゼンテーション(20%)、議論への参加(20%)、ミニレポート(20%)および最終レポート(40%)により総合的に評価する。
 
成績評価の基準 -ルーブリック-
(項目説明)授業別ルーブリックでは評価の項目と、成績評価の基準との関係性を確認できます。(表示されない場合もあります。)
 
【成績評価の基準表】
秀(S)優(A)良(B)可(C)不可(F)
履修目標を越えたレベルを達成している履修目標を達成している履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している到達目標を達成している到達目標を達成できていない
履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
 
授業の方法
(項目説明)教員が授業をどのように進めるのか、課題提出などの情報もあわせて示しています。
 
教科書の担当箇所を割り当てて輪読する形態をとるが、発表担当の受講生は、当該担当箇所の解説のみならず必ずケースを取り上げ、当該ケースを紹介・分析し、それに基づいて議論する形で授業を進める。発表担当者以外の受講生は、教科書を読むことはもちろん、当該テーマについての情報を集めた上で授業に臨むこと。
定期的にミニレポート、期末には最終レポートを課す。
 
教科書  
教科書1 ISBN 9784839421304
書名 サステナビリティ社会のための生態会計入門
著者名 河野正男, 八木裕之, 千葉貴律 編著, 出版社 森山書店 出版年 2013
 
参考書  
参考書1 ISBN 9784839418816
書名 生態会計論
著者名 河野正男 出版社 森山書店 出版年 1998
参考書2 ISBN 9784839420581
書名 環境財務会計論
著者名 植田敦紀 出版社 森山書店 出版年 2008
参考書3 ISBN 9784839420857
書名 環境財務会計の国際的動向と展開
著者名 河野正男他 出版社 森山書店 出版年 2009
参考書4 ISBN
書名 環境会計ガイドライン
著者名 環境省 出版社 出版年 2005
参考書5 ISBN
書名 環境報告ガイドライン(2012年版)
著者名 環境省 出版社 出版年 2012
 
履修条件および関連科目
(項目説明)この授業を履修するにあたってあらかじめ履修が必要な授業,並行して履修することによって学修効果を高める授業などを示しています。
 
会計学の基本的な知識を持っていること。
 
キーワード  
環境会計、サステナビリティ、統合報告、CSR、持続可能性、サステナビリティ会計
 
教員からの一言  
授業には単に出るのではなく、主体的に参加するようにしましょう。
 
↑ ページの先頭へ戻る