タイトル
時間割コード:VB01011 日本語シラバス 英語
比較経営研究[Comparative Business]
 
担当教員
横澤 公道[YOKOZAWA KODO]
開講学部等 国際社会科学府 対象年次 1〜3 単位数 2 使用言語 日本語
開講時期 春学期 開講曜限   クラス 比較経営研究
授業形態 授業形態(詳細) 授業方法
特記事項  
ナンバリングコード 実務経験のある教員による授業
授業の目的  
・本講座は、定性研究方法論の側面から事例研究をベースとした著名な比較経営・国際経営の学術論文を読み解くことを目的にしている。
・講座前半では定性研究方法論、リサーチデザインについて講義と質疑応答を中心に学習する。
・講座後半では国際経営に関連するケーススタディ研究を行った学術論文の中から、自分の関心がある(または自分の研究に関連する)学術論文を読み、その論文について発表と議論をおこなう。
 
授業計画
(項目説明)授業全体のスケジュールを示しています。学修計画を立てる際の参考にしてください。
 
1.   はじめに 面白い研究論文とはなにか
2.   講義:ケース・スタディ方法論:どのアプローチを選ぶか1回目
3.   講義:ケース・スタディ方法論:どのアプローチを選ぶか2回目
4.   講義:ケース・スタディ方法論:どのアプローチを選ぶか3回目
5.   講義:ケース・スタディ方法論:どのアプローチを選ぶか4回目
6.   事例研究の優良論文(アイセンハード)を実際に読んでみる
7.   事例研究の優良論文(サットン)を実際に読んでみる
8.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表1回目
9.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表2回目
10.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表3回目
11.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表4回目
12.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表5回目
13.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表6回目
14.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表7回目
15.   比較経営論・国際経営学に関する学術論文の発表8回目
16.   最終課題発表

※日程はクラスの規模に応じて変更・調整します。
 
授業時間外の学修内容
(項目説明)授業全体を通して授業前に予習すべき内容、授業後に復習すべき内容を示しています。単位は、授業時間前後の予習復習を含めて認定されます。
 
授業が始まる前に、以下の文献を読んでおくことが重要である。
横澤公道, 辺成祐, 向井悠一朗 (2013)「ケース・スタディ方法論:どのアプローチを選ぶか―経営学輪講 Glaser and Strauss (1967), Yin (1984), Eisenhardt (1989a) の比較分析」『赤門マネジメント・レビュー』 12(1), 41-68. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR12-1.html

各自講義5回目までに以下の課題について取り組むこと。

課題:以下の二本の論文を精読する。
1. K. M. Eisenhardt(1989).Making Fast Strategic Decisions in High-Velocity Environments. The Academy of Management Journal, Vol. 32, No. 3, pp. 543-576.
2. Robert I. Sutton(1987)The Process of Organizational Death: Disbanding and Reconnecting. Administrative Science Quarterly, Vol. 32, No. 4, pp. 542-569.

論文を読む際に以下の点に着目して読む。
1. 論文はどのような定説、常識を打ち破いたのか。どのような理論の穴を埋めたのか。
2. 論文の構造は一般的なものと比較してどこが違うかまたは同じか。
3. 各節にはどのような情報が記載されていたか。
4. 筆者の研究志向と研究パラダイムは何か。
5. 方法(Method, Methodology)の部分にはどういった情報が記載されていたか。
6. 定性データはどのように提示されていたか。
7. 論文を読んだ感想と自分の研究へのインプリケーション。

また、時間に余裕があったら参考文献も読んでおく(参考書に提示)。
 
履修目標
(項目説明)授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標です。より高度な内容は自主的な学修で身につけることを必要としています。
 
1. 国際経営学に関連する学術論文を以下の点から深く理解したら目的を「優」のレベルで履修目的を達成したとする。
・事例研究にはいくつかのアプローチがあることを理解する。
・各アプローチにはどのような違いとメリットデメリットがあるのかを理解する。
・事例研究法のデザインを習得する。

2. 国際経営に関する代表的な理論を方法論の視点から深く理解する。
 
到達目標
(項目説明)授業を履修する人が最低限身につける内容を示す目標です。履修目標を達成するには、さらなる学修を必要としている段階です。
 
1. 国際経営学に関連する学術論文の基礎を以下の点から理解したら目的を「可」のレベルで履修目的を達成したとする。
・事例研究にはいくつかのアプローチがあることを理解する。
・各アプローチにはどのような違いとメリットデメリットがあるのかを理解する。
・事例研究法のデザインを習得する。

2. 国際経営に関する代表的な理論の基礎を方法論の視点から理解することができたら履修目的を「可」のレベルで履修目的を達成したとする。
 
成績評価の方法
(項目説明)成績評価の方法と評価の配分を示しています。
 
・発表と論文のレジュメ(40%)
・授業への積極的な参加(30%)
・最終レポート(30%)
 
成績評価の基準 -ルーブリック-
(項目説明)授業別ルーブリックでは評価の項目と、成績評価の基準との関係性を確認できます。(表示されない場合もあります。)
 
【成績評価の基準表】
秀(S)優(A)良(B)可(C)不可(F)
履修目標を越えたレベルを達成している履修目標を達成している履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している到達目標を達成している到達目標を達成できていない
履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
 
授業の方法
(項目説明)教員が授業をどのように進めるのか、課題提出などの情報もあわせて示しています。
 
前半は講義とその後の議論をベースとする。講義はパワーポイントを使って行う。
後半は各自で学術論文の発表を行う。討論者2人を中心にご論を行う。
 
教科書  
教科書1 ISBN
書名 -
著者名 出版社 出版年
 
教科書補足  
-
 
参考書  
参考書1 ISBN 00483931
書名 That's Interesting! Philosophy of Social Science,1:309-344.
著者名 Davis, M. S. 出版社 8 出版年 1971
参考書2 ISBN 9780202302607
書名 The discovery of grounded theory: Strategies for qualitative research
著者名 Glaser, B. G., & Strauss, A. L. 出版社 13 出版年 Sociolog
参考書3 ISBN 9784788505490
書名 データ対話型理論の発見
著者名 グレイザー, B. G., & ストラウス, A. L.著 後藤隆, 大出春江, 水野節夫訳 出版社 13 出版年 新曜社
参考書4 ISBN 9781452242569
書名 Case study research: Design and methods
著者名 Yin, R. K. 出版社 13 出版年 Sage
参考書5 ISBN 9784805109779
書名 ケース・スタディの方法第 2 版
著者名 イン, ロバート K.著 近藤公彦訳 出版社 13 出版年 千倉書房
参考書6 ISBN 03637425
書名 Building theories from case study research. Academy of Management Review, 14(4), 532-550.
著者名 Eisenhardt, K. M. 出版社 8 出版年 1989a
参考書7 ISBN 13485504
書名 「ケース・スタディの魅力はどこに?―経営学輪講Eisenhardt (1989)」『赤門マネジメント・レビュー』8(11), 675-686. Eisenhardtの解釈に役に立つ文献
著者名 佐藤秀典 出版社 8 出版年 2009
 
参考書補足  
-
 
履修条件および関連科目
(項目説明)この授業を履修するにあたってあらかじめ履修が必要な授業,並行して履修することによって学修効果を高める授業などを示しています。
 
特になし
 
キーワード  
事例研究、ケーススタディ、方法論、研究デザイン、定性調査、国際経営学、学術論文、国際ビジネス、多国籍企業論
 
備考  
本講義は、方法論の視点から国際経営の学術論文を読むという趣旨で、学術論文を深く読み込むには必須と確信をしております。是非楽しんで講義を受けていただければと思います。また同時に定性研究の基礎を学べますので、論文執筆にも役に立ちます。
 
参照ホームページ  
担当する講師は、同様の内容の講義を3年前から毎年2日間の集中講義を筑波大学大学院ビジネス科学研究科(社会人コース)でも非常勤講師として担当している。
 
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