タイトル
時間割コード:PC11512 日本語シラバス 英語
知的財産法研究Ⅱ[Study on Intellectual Property Law 2]
 
担当教員
白鳥 綱重[SHIROTORI TSUNASHIGE]
開講学部等 国際社会科学府 対象年次 1〜2 単位数 2 使用言語  
開講時期 秋学期 開講曜限   クラス  
授業形態 授業形態(詳細) 授業方法
特記事項  
ナンバリングコード 実務経験のある教員による授業
授業の目的  
「知的財産法研究Ⅱ」では著作権法を扱い、中央官庁における著作権行政の実務経験を有する教員が、国における実務経験の共有や著作権政策の動向の紹介も交えながら行う。
 この授業は、知的財産権制度における著作権の意義や役割、著作権法の基本的な概念や法制度を理解するとともに、デジタル化の進展やインターネットの普及等により 著作権で保護されるものの創作や伝達、利用のされ方に大きな変化が起きている中、今日的課題に著作権制度がどう対応すべきかについて考えを深めることを目的とする。
 
授業計画
(項目説明)授業全体のスケジュールを示しています。学修計画を立てる際の参考にしてください。
 
1.知的財産権制度の全体像
 著作権制度の位置付けと著作権制度の沿革

2.著作権制度の概要(1)
 ・保護の客体(著作物とは)
 ・保護の主体(著作者とは)
 ・権利の内容

3.著作権制度の概要(2)
 ・保護期間
 ・著作隣接権(実演家、レコード製作者、放送事業者・有線放送事業者の権利)
 ・権利の制限

4.著作権制度の概要(3)
 ・著作物等の利用(著作権等の譲渡、利用許諾、集中管理等)
 ・権利の救済
 ・著作物等の国際的保護

5. テーマ研究(1)
 ・私的録音録画と対価還元

6. テーマ研究(2)
 ・「フェアユース」導入の是非

7. テーマ研究(3)
 ・「放送と通信の融合」と著作権制度

8. テーマ研究(4)
 ・著作物利用円滑化方策の在り方

9. テーマ研究(5)
 ・著作権の集中管理と競争政策

10.〜15.著作権制度を巡る今日的課題について、学生から提出されたレポートに関する研究・討議
 
授業時間外の学修内容
(項目説明)授業全体を通して授業前に予習すべき内容、授業後に復習すべき内容を示しています。単位は、授業時間前後の予習復習を含めて認定されます。
 
参考書として提示した書籍や別途提示する参考資料の該当部分を読んで、予習・復習すること。授業後半は、学生が提出したレポートに関する研究・討議を行うので、レポート準備のための事前の学習を授業外で行うこと。
 
履修目標
(項目説明)授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標です。より高度な内容は自主的な学修で身につけることを必要としています。
 
著作権法の解釈や立法政策について適切に論じることができる。
 
到達目標
(項目説明)授業を履修する人が最低限身につける内容を示す目標です。履修目標を達成するには、さらなる学修を必要としている段階です。
 
著作権制度の基本概念を正確に理解し、特定の課題について論理的に説明することができる。
 
成績評価の方法
(項目説明)成績評価の方法と評価の配分を示しています。
 
授業態度(出席状況及び発言内容等)(10%)、発表レポートの内容(30%)、レポート試験の結果(60%)
 
成績評価の基準 -ルーブリック-
(項目説明)授業別ルーブリックでは評価の項目と、成績評価の基準との関係性を確認できます。(表示されない場合もあります。)
 
【成績評価の基準表】
秀(S)優(A)良(B)可(C)不可(F)
履修目標を越えたレベルを達成している履修目標を達成している履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している到達目標を達成している到達目標を達成できていない
履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
【授業別ルーブリック】
評価項目評価基準
期待している以上である十分に満足できる(履修目標)やや努力を要する努力を要する(到達目標)相当の努力を要する
理解度授業内容を越えた自主的な学修が認められる。授業内容をほぼ100%理解している。到達目標は達成しているが、授業内容の理解に不足がある。 到達目標に達していることが認められる。到達目標に達していることが認められない。
論理的な説明説得力の非常に高い議論が展開できており、事例へのあてはめにおいて誤りもみられない。説得力の高い議論が展開できており、具体的な事例へのあてはめにおいて、誤りもほぼみられない。ある程度、説得力のある説明ができているが、具体的な事例へのあてはめにおいて誤りが散見される。論理的に矛盾のない説明はできているが、具体的な事例へのあてはめにおいて、誤りがみられる。説明内容に論理的な矛盾が見られる。
正確で分かりやすい表現事実関係の説明に誤りがなく、前提知識があまりない人にも正確に内容が伝わる表現がされている。正確で分かりやすい説明ができている。多少分かりにくい部分はあるものの、正確な表現となっている。ほぼ正確な表現がされている。理解しにくい表現となっている。
 
授業の方法
(項目説明)教員が授業をどのように進めるのか、課題提出などの情報もあわせて示しています。
 
授業に先立って、予習内容や参考資料を示すとともに、授業においてレジュメを配布する。
授業に当たっては、著作権関係の法令を持参のこと。
 
参考書  
参考書1 ISBN 9784641144804
書名 著作権法入門 = Copyright Law in Japan
著者名 島並良, 上野達弘, 横山久芳 著,島並, 良, 1969-,上野, 達弘,横山, 久芳, 出版社 有斐閣 出版年 2016
参考書2 ISBN 4324104271
書名 詳解著作権法
著者名 作花文雄 著,作花, 文雄, 1958-, 出版社 ぎょうせい 出版年 2018
参考書3 ISBN 4797255587
書名 アメリカ著作権法入門
著者名 白鳥綱重 著,白鳥, 綱重, 出版社 信山社出版 出版年 2004
参考書4 ISBN 9784641115262
書名 著作権判例百選
著者名 小泉直樹/編,田村善之/編,駒田泰土/編,上野達弘/編,小泉∥直樹,田村∥善之,駒田∥泰土,上野 出版社 有斐閣 出版年 2016
 
参考書補足  
教科書は特に指定しないが、参考書として掲げた文献等の該当部分をあらかじめ読んでおくこと。
 
キーワード  
著作権(Copyright)
 
備考  
これまで、文化庁著作権課において、著作権分野における政策立案及び著作物流通の制度運用に携わってきた。国における著作権行政の実務経験も踏まえながら、著作権法制度の役割と限界等について、皆さんとともに理解を深めていきたい。
 
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