タイトル
時間割コード:VB02008 日本語シラバス 英語
国際会計研究[International Accounting]
 
担当教員
髙須 悠介[TAKASU YUSUKE]
開講学部等 国際社会科学府 対象年次   単位数 2 使用言語  
開講時期 春学期 開講曜限   クラス 国際会計研究
授業形態 授業形態(詳細) 授業方法
特記事項  
ナンバリングコード 実務経験のある教員による授業
授業の目的  
本講義の目的は国際財務報告基準(IFRS)に関する実証研究を通じ,博士論文を執筆する上での研究能力を養成することである。近年,IFRSの国際的な利用拡大を受け,様々な角度からの実証研究が蓄積されてきた。そのため,これら論文を読み込むことで,IFRS研究に関する理解を深めるのみでなく,実証的な財務会計研究の主要トピック(資本市場研究,利益の質研究,契約研究など)を理解し,方法論やその問題点を学ぶことが可能である。
 
授業計画
(項目説明)授業全体のスケジュールを示しています。学修計画を立てる際の参考にしてください。
 
1.ガイダンス:講義の概要と目標,評価方法等の説明
2.Daske et al. [2008], “Mandatory IFRS Reporting around the World: Early Evidence on the Economic Consequences,” JAR.
3.Landsman et al. [2012], “The information content of annual earnings announcements and mandatory adoption of IFRS,” JAE.
4.Daske et al. [2013], “Adopting a Label: Heterogeneity in the Economic Consequences Around IAS/IFRS Adoptions,” JAR.
5.Barth et al. [2008], “International Accounting Standards and Accounting Quality,” JAR.
6.Ahmed et al. [2013], “Does Mandatory Adoption of IFRS Improve Accounting Quality? Preliminary Evidence,“ CAR.
7.Yip and Young [2012], “Does Mandatory IFRS Adoption Improve Information Comparability?” TAR.
8.Doukakis [2014], “The effect of mandatory IFRS adoption on real and accrual-based earnings management activities,” JAPP.
9.Christensen et al. [2009], “Do IFRS Reconciliations Convey Information? The Effect of Debt Contracting,” JAR.
10.Ball et al. [2015], “Contractibility and Transparency of Financial Statement Information Prepared Under IFRS: Evidence from Debt Contracts Around IFRS Adoption,” JAR.
11.Ozkan et al. [2012], “Mandatory IFRS Adoption and the Contractual Usefulness of Accounting Information in Executive Compensation,” JAR.
12.Tan et al. [2011], “Analyst Following and Forecast Accuracy After Mandated IFRS Adoptions,” JAR.
13.DeFond et al. [2011], “The impact of mandatory IFRS adoption on foreign mutual fund ownership: The role of comparability,” JAE.
14.Florou and Pope [2012], “Mandatory IFRS Adoption and Institutional Investment Decisions,” TAR.
15.Kim et al. [2012], “The Impact of Mandatory IFRS Adoption on Audit Fees: Theory and Evidence,” TAR.
なお,受講者の関心や講義の進捗に応じて予定を変更する場合がある。
 
授業時間外の学修内容
(項目説明)授業全体を通して授業前に予習すべき内容、授業後に復習すべき内容を示しています。単位は、授業時間前後の予習復習を含めて認定されます。
 
講義で取り上げる論文はいずれも実証論文であるため,十分に理解を深めるためには予習段階において論文中で挙げられた個々の先行研究に遡ることや計量手法を調査する必要があり,相応の予習時間が必要となる。
 
履修目標
(項目説明)授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標です。より高度な内容は自主的な学修で身につけることを必要としています。
 
この授業のねらいは以下に示す履修目標を達成することである。
・自身の問題意識に照らして,適切なリサーチデザインに基づく研究計画を立案し,提示することができる。

 
到達目標
(項目説明)授業を履修する人が最低限身につける内容を示す目標です。履修目標を達成するには、さらなる学修を必要としている段階です。
 
この授業の合格ラインは以下に示す到達目標を達成することである。
・課題論文の内容を把握し,説明することができる。
・課題論文のプレゼンテーションに対し,適切にコメントできる。
・様々な実証手法から適切にテーマに合わせて選択を行うことができる。
 
成績評価の方法
(項目説明)成績評価の方法と評価の配分を示しています。
 
プレゼンテーションの質(配分50%),ディスカッションの質(配分50%)に基づいて,到達目標を達成したと判断できれば合格ラインに達したとみなし「可」以上の評価,履修目標を達成したと判断できれば授業のねらいに達したとみなし「優」以上の評価とする。
 
成績評価の基準 -ルーブリック-
(項目説明)授業別ルーブリックでは評価の項目と、成績評価の基準との関係性を確認できます。(表示されない場合もあります。)
 
【成績評価の基準表】
秀(S)優(A)良(B)可(C)不可(F)
履修目標を越えたレベルを達成している履修目標を達成している履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している到達目標を達成している到達目標を達成できていない
履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
【授業別ルーブリック】
評価項目評価基準
期待している以上である十分に満足できる(履修目標)やや努力を要する努力を要する(到達目標)相当の努力を要する
理解度授業内容を越えた自主的な学修が認められる。授業内容をほぼ100%理解している。到達目標は理解しているが、授業内容に不足がある。到達目標に達していることが認められる。到達目標に達していない。
ディスカッション自分の考えに反論する人も論理的に説得することができる。発言を通じ,自分の考えを論理立てながら他人へ伝えられる。発言を通じ,論理にあいまいさがあるが,筋道立てて自分の考えを他人へ伝えられる。発言を通じ,自分の考えを他人へ伝えられる。自分の考えを他人へうまく伝えられない。
 
授業の方法
(項目説明)教員が授業をどのように進めるのか、課題提出などの情報もあわせて示しています。
 
学会報告形式で行う。各回プレゼンターとディスカッサントの2名が指名される。プレゼンターはパワーポイント資料を用意し,課題論文のプレゼンテーションを行う。ディスカッサントは課題論文の要約と問題点の指摘,改善提案を行う。その他の参加者は予習してきた内容から質疑を行う。
 
参考書  
参考書1 ISBN 9784502475009
書名 アドバンスト財務会計
著者名 大日方隆 著, 出版社 中央経済社 出版年 2013
参考書2 ISBN 9784502284502
書名 財務会計の理論と実証
著者名 ウィリアム・R.スコット 著,太田康広, 椎葉淳, 西谷順平 訳, 出版社 中央経済社 出版年 2008
参考書3 ISBN 9784502484100
書名 体系現代会計学
著者名 斎藤静樹, 安藤英義, 伊藤邦雄, 大塚宗春, 北村敬子, 谷武幸, 平松一夫 総編集, 出版社 中央経済社 出版年 2013
 
履修条件および関連科目
(項目説明)この授業を履修するにあたってあらかじめ履修が必要な授業,並行して履修することによって学修効果を高める授業などを示しています。
 
財務会計について基礎的な知識を有していることを前提として講義を行う。また,財務会計特論等の関連する大学院科目を履修済みもしくは並行して履修することが望ましい。
 
キーワード  
国際財務報告基準(IFRS),財務会計(Financial Accounting),会計基準(Accounting Standards),財務分析(Financial Analysis)
 
教員からの一言  
国際会計は日々変化し続けていますので,本講義を通じて一緒に学んでいきましょう。
 
ホームページ  
https://takasu-labo.net/
 
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