タイトル
時間割コード:9104304 日本語シラバス 英語
グローバル化と日本人[Japanese Ways as Intercultural Communication]
 
担当教員
市村 光之[ICHIMURA MITSUYUKI]
開講学部等 全学教育/教養教育 対象年次 1〜 単位数 2 使用言語 日本語
開講時期 秋学期 開講曜限   クラス  
授業形態 授業形態(詳細) 授業方法
特記事項  
ナンバリングコード GA.2841 実務経験のある教員による授業 該当する
授業の目的  
企業活動のグローバル化の進展に伴い、日本国内とは異なるビジネス環境への適応、多様なバックグラウンドをもつ人々との協業による成果の最大化が求められています。それは、卒業後、皆さん自身が直面する課題でもあります。少子化に伴い国内では、外国人労働者の需要が増え、日本企業も海外の優秀な人材を積極的に採用する動きが広まっています。国内で働いていても、隣の席の同僚は外国人ということが十分あり得ます。学校教育の現場でも、外国人の子供が増えていますが、適切に対応できているでしょうか。

大学卒業後皆さんが出ていく日本社会は、自分は海外に行く気はないから、では済まされない多文化環境になりつつあるのです。将来、グローバル社会に生きる一員としての自覚を高め、多文化環境で日本人らしく活躍するための下地をつくるのがこの科目の目的です。

米国での就労経験や、大手メーカーでアジアや欧米の人々と協業し、異文化ギャップと格闘てきた経験をもつ担当教員が、自身の海外経験を踏まえ、本科目を設計しています。ビジネスの場で外国人と協業するとはどのようなことなのかを疑似体験的に学び、異文化の相手に効果的に情報発信したり、信頼関係を構築するための基礎力を養成します。さらに、授業を通じて、学生がそれぞれに自分らしい海外対応の考えかたやスタイルを身に付けることを目指します。

本学で毎年実施しているグローバル人材調査(海外駐在員へのインタビュー調査)の結果など、最新の研究成果を随時取り入れます。さらに、横浜国立大学校友会の協力により、海外駐在経験のある卒業生に海外対応の実体験を語ってもらいディスカッションする授業回も設けます。海外で活躍する社会人の現場の声も、皆さんには大いな刺激になることでしょう。

※なお、本科目は地域交流科目(コア科目、講義科目、実践科目のいずれか)として位置づけられる。地域交流科目の内容は、「地域交流科目履修案内」を参照のこと
 
授業計画
(項目説明)授業全体のスケジュールを示しています。学修計画を立てる際の参考にしてください。
 
1. 異文化コミュニケーション1:今なぜ、グローバル人材か
2. 異文化コミュニケーション2:異文化とは
3. 異文化コミュニケーション3:異文化との遭遇
4. 日本に住む外国人1:国内グローバル化の進行
5. 日本に住む外国人2:在日外国人の現状1(ゲスト講師:在日外国人支援担当者)
6. 日本に住む外国人3:在日外国人の現状2(ゲスト講師:在日外国人)
7. 日本に住む外国人4:外国人をいかに受け入れるか
8. 海外で働く日本人1:働きかたの相違から
9. 海外で働く日本人2:欧米圏で働く日本人の現状(ゲスト講師:欧米駐在経験者)
10. 海外で働く日本人3:価値観、習慣の相違から
11. 海外で働く日本人4:アジアで働く日本人の現状(ゲスト講師:アジア駐在経験者)
12. 異文化適応1:異文化環境に入る
13. 異文化適応2:共感(エンパシー)する
14. 異文化適応3:異文化間で協業する
15. 異文化適応4:日本人が日本人であるために
 
授業時間外の学修内容
(項目説明)授業全体を通して授業前に予習すべき内容、授業後に復習すべき内容を示しています。単位は、授業時間前後の予習復習を含めて認定されます。
 
平均すると週1~2時間程度の授業時間外学修が必要です。
期末レポートのほかに、授業の前提として資料(異文化理解など)を読む事前学修課題が7回程度あります。またテーマの区切りごとに小レポートが3回あります。
 
履修目標
(項目説明)授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標です。より高度な内容は自主的な学修で身につけることを必要としています。
 
・将来、グローバルに活躍するために、自分らしい異文化コミュニケーションのありかたを確立し、実践できる。
 
到達目標
(項目説明)授業を履修する人が最低限身につける内容を示す目標です。履修目標を達成するには、さらなる学修を必要としている段階です。
 
1.将来、社会人としてグローバルに活動する資質を強化できる。[d]
2.異文化コミュニケーション上のさまざまな留意点や手法の知見が得られる。[a]
3.グループワークやディスカッションを通じて、自分らしい人との係わりかたを発見できる。[b] [c]
 
成績評価の方法
(項目説明)成績評価の方法と評価の配分を示しています。
 
①小レポート(3回程度)が40点、②期末レポートが40点、③授業貢献(発言、事前学修課題の取り組み、出席)が20点で総合的に評価します。
《到達目標》を達成すれば合格ラインに達したとみなし「可」以上の評価になります。
《履修目標》を達成すれば授業のねらいに達したとみなし「優」以上の評価になります。
発言に正解はありません。レポートにも完璧な答えはありません。学生各自がどれだけ自分の思考を深められるか、その成長度合いを測ります。
 
成績評価の基準 -ルーブリック-
(項目説明)授業別ルーブリックでは評価の項目と、成績評価の基準との関係性を確認できます。(表示されない場合もあります。)
 
【成績評価の基準表】
秀(S)優(A)良(B)可(C)不可(F)
履修目標を越えたレベルを達成している履修目標を達成している履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している到達目標を達成している到達目標を達成できていない
履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
【授業別ルーブリック】
評価項目評価基準
期待している以上である十分に満足できる(履修目標)やや努力を要する努力を要する(到達目標)相当の努力を要する
異文化コミュニケーション理解異文化コミュニケーション課題の本質を、類推や想像を含めより深く理解し、自分のことばで考察、説明できる異文化コミュニケーション課題を理解し、自分の体験に即して考察、説明できる異文化コミュニケーション課題の本質を理解してい異文化コミュニケーションの現実と課題を認識できている異文化コミュニケーションの現実を認識できていない
異文化コミュニケーション実践異文化コミュニケーションの本質を深く理解し、より効果的、建設的な働きかけを主体的に実践できている異文化コミュニケーション課題の本質理解に基づき、自分らしい係りかたで実践できている異文化コミュニケーション課題の本質理解に基づき、自分らしい係りかたを模索している異文化コミュニケーションの課題を、自分の課題として自覚できている異文化コミュニケーションの課題を、自分の課題として自覚自覚できていない
グループワークワーク、ディスカッション等で、多様な意見を総合し、相乗効果で創造的な結論を導いているワーク、ディスカッション等で、多様な意見を総合し、よりよい結論を導こうとする姿勢ができているワーク、ディスカッション等で、他者の多様な意見を聴き、受け入れることができているワーク、ディスカッション等に積極的に参加し、自分の意見を表明できているワーク、ディスカッション等で、意見を表明できていない
 
授業の方法
(項目説明)教員が授業をどのように進めるのか、課題提出などの情報もあわせて示しています。
 
授業は、配布資料を元にした講義→個人ワークやディスカッションが基本の流れです。異文化理解のためのワークやケーススタディをふんだんに取り入れて進めます。履修生の理解を深めるために:

・適宜、事前学修課題(資料を読む)を課します。
・外国人の方に日本で暮らす外国人の気持ちを語っていただいたり、海外駐在経験のある卒業生に実体験を語っていただきディスカッションする授業回も4回設けます。

外国人が遠い存在に感じる皆さんの履修を歓迎します。授業は配布資料を含めほぼすべて日本語ですのでご安心を。
 
参考書  
参考書1 ISBN 9784862762085
書名 異文化理解力 : 相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養
著者名 エリン・メイヤー 著,田岡恵 監訳,樋口武志 訳,Meyer, Erin,田岡, 恵,樋口, 武志, 1985-, 出版社 英治出版 出版年 2015
参考書2 ISBN 9784478910184
書名 木を見る西洋人森を見る東洋人 : 思考の違いはいかにして生まれるか
著者名 リチャード・E.ニスベット 著,村本由紀子 訳,Nisbett, Richard E,村本, 由紀子, 出版社 ダイヤモンド社 出版年 2004
参考書3 ISBN 9784874246399
書名 「グローバル人材」再考 : 言語と教育から日本の国際化を考える
著者名 西山教行, 平畑奈美 編著,西山, 教行, 1961-,平畑, 奈美, 出版社 くろしお出版 出版年 2014
参考書4 ISBN 9784006003722
書名 ラテンアメリカ五〇〇年 : 歴史のトルソー
著者名 清水透 著,清水, 透, 1943-, 出版社 岩波書店 出版年 2017
参考書5 ISBN
書名 海外で活躍する「グローバル人材」に求められる要件の構造, グローバル人材育成教育研究 第5巻第2号
著者名 市村光之 出版社 グローバル人材育成教育学会 出版年 2018
 
履修条件および関連科目
(項目説明)この授業を履修するにあたってあらかじめ履修が必要な授業,並行して履修することによって学修効果を高める授業などを示しています。
 
・ワークやディスカッションを多く取り入れるため、受講定員54名を目安とします。
・第1回または第2回授業への出席が履修の条件になります。
・秋学期、2年生以上を履修対象にした「ビジネス・コミュニケーション」が、コミュニケーションの本質を扱う基礎的・汎用的な内容であるのに対し、本科目は異文化コミュニケーションの入門編です。コミュニケーション能力を高めるために、本科目履修後、ビジネス・コミュニケーションも履修することをお勧めします。
 
キーワード  
,ビジネス・コミュニケーション(business communication),異文化コミュニケーション(intercultural communication, cross-cultural communication),グローバリゼーション(grobalization)
 
備考  
《海外に行かなくてもグローバル人材になれる》をコンセプトに、本科目を立ち上げました。海外駐在しないし…、留学する気はないし…、英語も苦手だし…と躊躇する皆さん。あなたの世界観が変わるかも? いやいや、変えてやる?
 
教員からの一言  
学生の皆さんといっしょに、授業を創っていきたいと考えています。授業外の研究室訪問も歓迎していますので、メールしてください。
 
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