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本講義は、社会科学における様々な問題の解決に向けた研究アプローチとして、主として(1)研究方法論概論に加え(2) 定量的手法と(3)定性的手法の2つの方法論について学ぶ。 (1) 学術的な研究、理論、仮説、研究テーマ・リサーチクエスチョンの設定、研究方法の選択、基本的な論文の構成について学習し、今後の研究活動に役立てることを狙いとする。 (2) 定量的手法については、定量データの基本的な取り扱い方に加え、データ分析手法として統計的手法に関する基礎を身につけることを主たる目的とする。 (3) 定性的手法については、主にケーススタディ研究法(事例研究法)について学習する。ケーススタディ研究法の主なアプローチやデータ収集や分析法を中心として学習することが目的である。
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【研究方法論概論】 1 理論と仮説:理論・仮説や研究テーマの考え方、リサーチクエスチョンの重要性について理解する 2 研究の目標:研究目標の設定、推論の方法、研究のサイクル、論文の構成について学ぶ 3 論文の評価:実際に論文を精読し、レビューすることで、良い研究のポイントを考える
【定量的手法】 4 統計的記述:データと情報、統計的なものの見方・考え方、基本的な統計量について理解する 5 統計的推論I:点推定、区間推定など推定論に関する基本的な考え方について理解する 6 統計的推論II:t検定、カイ2乗検定、F検定など仮設検定の基本的判断枠組みについて理解する 7 多変量解析I:複数の項目から構成されるデータについて、要因解析型の手法について学ぶ 8 多変量解析II:複数の項目から構成されるデータについて、内部関連性型の手法について学ぶ 9 終始論文でよく用いられる手法に関するディスカッション
【定性的手法】 10 主な研究の型を理解する 11 主な事例研究法のアプローチを理解する 12 データ収集と分析(継続的比較法 他)を理解する
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1. 経営科学における専門知識を深める 2. 問題解決に向けた糸口としての仮説やその検証方法について自ら考え
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1. 研究の方法論について十分に理解し活用することができる 2. 問題解決に必要となる調査・分析の手法について十分に理解し活用することができる
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1. 研究の方法論について基礎的な知識を理解している 2. 問題解決に必要となる調査・分析の手法について十分に理解している
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授業への参加度で評価する(課題、レポート、ディスカッション等)
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【成績評価の基準表】
秀(S) | 優(A) | 良(B) | 可(C) | 不可(F) |
履修目標を越えたレベルを達成している | 履修目標を達成している | 履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している | 到達目標を達成している | 到達目標を達成できていない |
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履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
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【授業別ルーブリック】
評価項目 | 評価基準 |
期待している以上である | 十分に満足できる(履修目標) | やや努力を要する | 努力を要する(到達目標) | 相当の努力を要する |
演習への参加 | 毎回の演習を中心的な立場で参加し、他の受講生をリードしている | 毎回の演習を中心的な立場で参加し、他の受講生をリードしている | 毎回の演習に積極的に参加している | 演習への最低限の参加ができる | 演習への参加が質量ともに不十分 |
基礎知識の理解 | 基礎知識の理解 質的研究/量的研究、双方の方法論について高度な知識を体得し、分析など応用に優れた活用できる 質的研究/量的研究、双方の方法論について十分な知識を体得しており、実課題への応用ができる 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を体得しており、実課題への応用も可能である 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を体得している 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を十分に体得していない | 基礎知識の理解 質的研究/量的研究、双方の方法論について高度な知識を体得し、分析など応用に優れた活用できる 質的研究/量的研究、双方の方法論について十分な知識を体得しており、実課題への応用ができる 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を体得しており、実課題への応用も可能である 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を体得している 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を十分に体得していない | 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を体得しており、実課題への応用も可能である | 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を体得しており、実課題への応用も可能である | 質的研究/量的研究、双方の方法論について基本的な知識を十分に体得していない |
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以下の論文を定性研究手法の講義が始まる前に読んでおくこと。 横澤公道, 辺成祐, and 向井悠一朗 (2013), "ケース・スタディ方法論:どのアプローチを選ぶか:経営学輪講Glaser and Strauss (1967), Yin (1984), Eisenhardt (1989a) の比較分析", 赤門マネジメント・レビュー, Vol. 12 No. 1, pp. 41-68. その他以下の論文は予習、復習に使ってください。 横澤公道 (2019), "経営レクチャーシリーズ第一回 研究戦略としてのケース・スタディ:ケース・スタディとは何か", 横浜経営研究, Vol. 40 No. 1, pp. 83-97. 横澤公道 (2019), "経営レクチャーシリーズ第二回 研究戦略としてのケース・スタディ:実地調査前に理論は必要か", 横浜経営研究, Vol. 40 No. 2, pp. 94-109. 横澤公道 (2020), "経営レクチャーシリーズ第三回 研究戦略としてのケース・スタディ:ケース・スタディプロトコルとはどのようなものか", 横浜経営研究, Vol. 40 No. 3/4, pp. 357-377. 横澤公道 (2020), "経営レクチャーシリーズ第四回 研究戦略としてのケース・スタディ : ケースをどのように選ぶか Yin(1984)の場合 ", 横浜経営研究, Vol. 41 No. 1, pp. 81-93.
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経営学は主に企業に関する学問ですが、個人の日常の暮らしや生き方にも応用できる部分が少なくありません。大学生活・大学院生活はもちろん、大学卒業後・大学院修了後の人生を有意義に過ごすためにも、経営学の「ものの見方・考え方」を身につけてください。
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