タイトル
時間割コード:PB50012 日本語シラバス 英語
財務会計[Financial Accounting]
 
担当教員
大雄 智[OTAKA SATORU]
開講学部等 国際社会科学府 対象年次   単位数 2 使用言語 日本語
開講時期 秋学期 開講曜限   クラス 財務会計
授業形態 授業形態(詳細) 授業方法
特記事項  
ナンバリングコード 実務経験のある教員による授業
授業の目的  
財務諸表を使って企業を分析・評価するためには、会計の仕組みとルール(会計基準)を理解したうえで、企業の事業活動が現在と将来の財務諸表にどのような影響を与えるのか推論しなければならない。この授業の目的は、ケース・スタディをとおして、財務諸表と事業活動との関係を解き明かすスキルを向上させることである。
 
授業計画
(項目説明)授業全体のスケジュールを示しています。学修計画を立てる際の参考にしてください。
 
1. 財務諸表を利用した企業分析のフレームワーク
2. 財務諸表と事業活動・資金調達活動
3. 資産の分析:減損会計、企業結合会計
4. 負債の分析:リース会計、退職給付会計
5. 純資産の分析:純資産と包括利益、株主資本と純利益、簿価と利益の関係
6. 収益の分析:事業投資の収益認識、金融投資とヘッジ取引
7. 費用の分析:税効果会計、無形資産と費用認識
8. 財務諸表分析(1):収益性と成長性の分析
9. 財務諸表分析(2):財務諸表の組み替えと比率分析
10. バリュエーション(1):予測財務諸表の作成
11. バリュエーション(2):会計情報をアンカーとする価値評価モデル
12. 財務諸表分析プレゼンテーション
 
授業時間外の学修内容
(項目説明)授業全体を通して授業前に予習すべき内容、授業後に復習すべき内容を示しています。単位は、授業時間前後の予習復習を含めて認定されます。
 
各回の授業で学習する会計基準の概要および企業分析の概念と手法をよく復習すること。第12回(最終回)にグループ・プロジェクト(財務諸表を利用した企業分析)の成果を発表してもらう予定である。
 
履修目標
(項目説明)授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標です。より高度な内容は自主的な学修で身につけることを必要としています。
 
1. 公表された財務諸表から企業の収益性と成長性を読み取り、さらに、その他の企業情報、産業情報等を利用して将来の予測財務諸表を作成することができる。
2. 会計情報をアンカーとする価値評価モデルを使って株価の割高・割安を判断し、そのロジックを他者に説明することができる。
 
到達目標
(項目説明)授業を履修する人が最低限身につける内容を示す目標です。履修目標を達成するには、さらなる学修を必要としている段階です。
 
1. 連結財務諸表から企業の財政状態と経営成績を読み取ることができる。
2. 比率分析を適用して企業の収益性と成長性を評価することができる。
3. 一定の仮定のもとで整合性のある予測財務諸表を作成することができる。
4. 会計情報をアンカーとする価値評価モデルを導出することができる。
 
成績評価の方法
(項目説明)成績評価の方法と評価の配分を示しています。
 
授業中の議論への参加(30%)、グループ・プロジェクト(50%)、レポート課題(20%)により評価する。
 
成績評価の基準 -ルーブリック-
(項目説明)授業別ルーブリックでは評価の項目と、成績評価の基準との関係性を確認できます。(表示されない場合もあります。)
 
【成績評価の基準表】
秀(S)優(A)良(B)可(C)不可(F)
履修目標を越えたレベルを達成している履修目標を達成している履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している到達目標を達成している到達目標を達成できていない
履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
【授業別ルーブリック】
評価項目評価基準
期待している以上である十分に満足できる(履修目標)やや努力を要する努力を要する(到達目標)相当の努力を要する
理解度授業内容を越えた自主的な学修が認められる。授業内容をほぼ100%理解している。到達目標は理解しているが、授業内容に不足がある。到達目標に達していることが認められる。到達目標に達していない。
課題解法能力解法が分からない他人にアドバイスができる。何も参照せずに独自の能力で課題を解くことができる。参考書などを参考にすれば、独自で課題を解くことができる。他人のアドバイスがあれば課題を解くことができる。他人のアドバイスがあっても自発的に課題を解くことができない。
調査能力(予習)自ら進んで予習範囲を越えて調べている。予習範囲を十分に理解し、他人に説明できる。指示した予習範囲の理解にあいまいな点がある。指示された範囲は予習するが、理解が不十分である。指示された範囲は予習が不十分である。
 
授業の方法
(項目説明)教員が授業をどのように進めるのか、課題提出などの情報もあわせて示しています。
 
Zoomを利用した同時双方向型遠隔授業を行う。ZoomミーティングのURL、ミーティングID、パスコードは、毎回、事前に授業支援システムから受講者に発信する。
第2回以降の授業については、事前にケース・スタディ用の資料を配付し、各回の前半にそのケースについて参加者全員で議論する(ブレイクアウトルームを使って3〜4人でグループディスカッションを行い、その後、代表者が各グループの議論の概要を発表する)。また、第12回(最終回)にグループ・プロジェクト(財務諸表を利用した企業分析)の成果を発表してもらう予定である。
 
教科書  
教科書1 ISBN 9784641165236
書名 アナリストのための財務諸表分析とバリュエーション
著者名 ステファン・H.ペンマン 著, 荒田映子, 大雄智, 勝尾裕子, 木村晃久 訳 出版社 有斐閣 出版年 2018
 
教科書補足  
授業での教科書の使用は必要最低限にとどめるので、予習・復習に活用されたい。
 
参考書  
参考書1 ISBN 9784532605407
書名 企業価値評価 : eValによる財務分析と評価
著者名 ラッセル・ランドホルム, リチャード・スローン 著,深井忠, 高橋美穂子, 山田純平 訳 出版社 マグロウヒル・エデュケーション 出版年 2015
参考書2 ISBN 9784130421126
書名 企業分析入門
著者名 K.G.パレプ, P.M.ヒーリー, V.L.バーナード 著,斎藤静樹 監訳,筒井知彦 [ほか]訳 出版社 東京大学出版会 出版年 2001
 
参考書補足  
-
 
履修条件および関連科目
(項目説明)この授業を履修するにあたってあらかじめ履修が必要な授業,並行して履修することによって学修効果を高める授業などを示しています。
 
関連科目:アカウンティング、国際会計、企業財務
 
キーワード  
財務諸表(financial statements), 企業分析(business analysis), 企業価値評価(valuation)
 
教員からの一言  
「〜とは何だろう」「〜はなぜだろう」と自問しながら事実を冷静に観察する姿勢を大切にしてください。そして、その問いに答えるために必要な「ものの考え方」を地道に学んでください。これは私自身が心がけていることでもあります。
 
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