タイトル
時間割コード:PB52006 日本語シラバス 英語
企業情報システム[Practical Business Information System]
 
担当教員
佐藤 亮[SATO RYO]
開講学部等 国際社会科学府 対象年次   単位数 2 使用言語 日本語
開講時期 春学期 開講曜限   クラス 企業情報システム
授業形態 授業形態(詳細) 授業方法
特記事項  
ナンバリングコード 実務経験のある教員による授業
授業の目的  
生産や販売や物流、計画や管理などの生身のビジネスプロセスは人間と機械設備で実行され、情報システムを企業組織の神経系統として使って制御している。この講義では、ビジネスプロセスに組み込まれる統合基幹情報システム(ERP)を用いて、ERPの中に実現されている各種のプロセスを実践的に体得することである。
 MRPモデル=[BOM(部品構成表)+作業手順+作業区]を理解し、プラットフォーム戦略とサービス化に向けてビジネスを変換するための地頭を作っていく。
さらに、リーン生産システムの理解とMRPの融合方式を検討する。ビジネスプロセスの仕組みと動きをERPによって理解することで、ビジネスプロセスのイノベーション戦略を立案し、実施計画を作成するうえでの基盤とすることができる。
 
授業計画
(項目説明)授業全体のスケジュールを示しています。学修計画を立てる際の参考にしてください。
 
・SAP ERP システムを実際に用いながら、概ね次の流れで講義と実習を行う。
・2020年度は遠隔講義を行うため、SAPにネットでアクセスするためのソフトであるSAP GUIを、自分のPCにインストールしてもらう。そのための作業の方法は、横浜国大の授業支援システムの本講義の共通連絡事項に公開するので、あらかじめGUIソフトウエアをダウンロードしておいてほしい。
・遠隔授業はZoomと授業支援システムを通じて行う予定である。Zoomは学生は特に何もせずとも、授業支援システムからの連絡されるURLをクリックすればブラウザで使える。

1.SAP GUIのログイン名の割り当て。
2.統合基幹情報システムの概要。MRP計算入門。
3.長期MRPとしての基準日程計画
4.ワークセンターと作業手順
5.SOPと種々のBOMと受注生産・原価
6.製番方式とプロジェクト管理
7.リーン生産システム
8.リーン生産システムとSMED
9.リーンシステムとMRPの比較
10.MRPとリーンの融合
11.入出荷の組織と業務
12.受注から回収までのプロセスと会計伝票による追跡
13.期末筆記試験もしくは期末レポート
 
授業時間外の学修内容
(項目説明)授業全体を通して授業前に予習すべき内容、授業後に復習すべき内容を示しています。単位は、授業時間前後の予習復習を含めて認定されます。
 
生産管理を学ぶことは、生産だけに限らず、購買・販売・財務会計・物流といった企業のビジネスプロセスの基本構造(MRPモデルと呼ぶ)を理解することになる。したがって、講義中の説明で不明な点は講義中に質問するほか、復習しておくことをお勧めする。
 なお、適宜、文献購読と質疑応答も行って、歴史的・原理的理解を進めながら、統合基幹システムであるERPを用いた課題実習を行う。
 
履修目標
(項目説明)授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標です。より高度な内容は自主的な学修で身につけることを必要としています。
 
生産だけに限らず、購買・販売・財務会計・物流といった企業のビジネスプロセスの基本構造を理解すること。そのため、MRPモデルという、人間が組織的に仕事を行う際の本質的情報化モデルを理解すること。その理解によって、たとえば、農業ビジネスなど、まったく自分が知らないビジネスでも、初めからある程度、その仕組みを想定できるようになる。
 
到達目標
(項目説明)授業を履修する人が最低限身につける内容を示す目標です。履修目標を達成するには、さらなる学修を必要としている段階です。
 
1.ビジネスプロセスの管理の基本構造と、ビジネスのコントローラとしての情報システムを理解できる。
2.統合基幹情報システムの実例を使いながら、生産、物流、会計記録などのことがらを実践的に、かつ、統合した形で理解できる。
3.本講義を履修して演習と期末試験を優秀な成績で終えた学生は、特に、生産計画情報の論理構造についてはコンサルタント・その分野のプロフェッショナルと対等以上の議論ができるようになる(ハズである)。
 
成績評価の方法
(項目説明)成績評価の方法と評価の配分を示しています。
 
講義中提出の課題(50%程度),期末の筆記試験あるいは期末レポート(50%程度)の合計によって評価する予定である。
 
成績評価の基準 -ルーブリック-
(項目説明)授業別ルーブリックでは評価の項目と、成績評価の基準との関係性を確認できます。(表示されない場合もあります。)
 
【成績評価の基準表】
秀(S)優(A)良(B)可(C)不可(F)
履修目標を越えたレベルを達成している履修目標を達成している履修目標と到達目標の間にあるレベルを達成している到達目標を達成している到達目標を達成できていない
履修目標:授業で扱う内容(授業のねらい)を示す目標
到達目標:授業において最低限学生が身につける内容を示す目標
【授業別ルーブリック】
評価項目評価基準
期待している以上である十分に満足できる(履修目標)やや努力を要する努力を要する(到達目標)相当の努力を要する
課題を解く力解法が分からない他人にアドバイスができる。何も参照せずに独自の能力で課題を解くことができる。参考書などを参考にすれば、独自で課題を解くことができる。他人のアドバイスがあれば課題を解くことができる。他人のアドバイスがあっても課題を自発的に解くことができない。
解法を口頭で説明する力(プレゼン内容)聴衆を引きつける説明ができる。聴衆の理解を助ける説明ができる。板書内容を補足する説明ができる。板書内容を正しく説明することができる。板書内容を正しく説明できない。
解法を文書で説明する力(レポート内容)他人を説得する内容が記述することができる。論理が通った説明文を記述することができる。不足する点があるが、説明文を書くことができる。必要な式は書くことができる。必要な式が欠落している内容である。
 
授業の方法
(項目説明)教員が授業をどのように進めるのか、課題提出などの情報もあわせて示しています。
 
統合基幹情報システム(SAP社のSAP ERP(旧称R/3))を使用しながら、ビジネスのダイナミックスの中心をなす生産と関連プロセスを中心にして,ビジネスで情報システムを有効に用いるための原理を理解する.いうまでもなく、ERPの操作方法自体を学ぶのではなく、それが実現している、ビジネスの仕組みを学ぶ。
・2020年度は遠隔講義を行うため、SAPにネットでアクセスするためのソフトであるSAP GUIを、自分のPCにインストールしてもらう。そのための作業の方法は、横浜国大の授業支援システムの本講義の共通連絡事項に公開するので、あらかじめGUIソフトウエアをダウンロードしておいてほしい。
・遠隔授業はZoomと授業支援システムを通じて行う予定である。Zoomは学生は特に何もせずとも、授業支援システムからの連絡されるURLをクリックすればブラウザで使える。
 
教科書  
教科書1 ISBN
書名 -
著者名 出版社 出版年
 
教科書補足  
教科書なし。プリント教材を適宜配布する。
 
参考書  
参考書1 ISBN 9780387582344
書名 Business Process Engineering- Reference models for industrial Enterprises, Second Edition
著者名 Scheer, A.W. 出版社 Springer 出版年 1994
参考書2 ISBN 9784894712409
書名 SAP R/3: プロセス指向型のERP導入
著者名 ケラー、トイフル 出版社 ピアソン・エデュケーション 出版年 2000
参考書3 ISBN 9784766780734
書名 リーン生産方式が、世界の自動車産業をこう変える。 : 最強の日本車メーカーを欧米が追い越す日
著者名 ジェームズ・P・ウォマック/[ほか]著,沢田 博/訳,Womack∥James P,沢田 出版社 経済界 出版年 1990
参考書4 ISBN 9784595319518
書名 経営情報学入門
著者名 木嶋恭一, 岸眞理子 編著,木嶋, 恭一, 1951-,岸, 眞理子, 1961-, 出版社 放送大学教育振興会 出版年 2019
参考書5 ISBN 9784478460016
書名 トヨタ生産方式 : 脱規模の経営をめざして
著者名 大野耐一 著, 出版社 ダイヤモンド社 出版年 1986
 
参考書補足  
-
 
履修条件および関連科目
(項目説明)この授業を履修するにあたってあらかじめ履修が必要な授業,並行して履修することによって学修効果を高める授業などを示しています。
 
履修条件なし。また、コンピュータに詳しい必要はない。
また、統合基幹情報システム SAP ERP 経験も不要。
自分のPCにSAP GUIをインストールする必要がある。
生産計画・管理関連を中心に扱うが、その仕組みである「ビジネスプロセスのERPモデル」はビジネスに広く見られるので応用範囲が広い。
 
キーワード  
統合基幹情報システム, ERP, MRPモデル、 生産計画, リーン生産システム
 
備考  
原理理解+実務的演習=実践的経験 をERP学習によって追求する。
 
教員からの一言  
ビジネスは単なる金儲けではありません。ビジネスで、企業は社会に価値を提供します。また、個人にとっては自己実現するための最も普遍的方法がビジネスです。あなたが将来行うことは、経営のイノベーションです。そのための力をつけるためにトレーニングしよう。必ず上達します。
 
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